われわれは現在だけを耐え忍べばよい。過去にも未来にも苦しむ必要はない。過去はもう存在しないし、未来はまだ存在していないのだから。
人間は自信をもち、貫禄がつき、自分のしごと以外に己がないようになると、平凡なものになる。役所ほど人間を殺すところはない。
信仰のないところに精神はない。外部に支えを求める精神は弱い精神である。
いかなる職業でも自分が支配する限り愉快であり、服従するかぎり不愉快である。電車の運転手はバスの運転手ほど幸福ではない。
幸福は遠くの未来にある限り光彩を放つが、つかまえてみると、もうなんでもない。幸福を追っかけるなどは、言葉のうえ以外には不可能なことである。
未来を予測する最善の方法は、自らそれを創り出すことである。
生きものは全て孤独である。そして人間は自らが孤独であることを最も良く知る者である。
金儲けのうまい人は、無一文になっても自分自身という財産を持っている。
男は建設すべきものも、破壊すべきものもなくなると、非常に不幸を感じるものである。
成功して満足するのではない。満足していたから、成功したのである。