夢や目標を実現したいときの名言

 

 

いのちを惜しむことなかれ いのちを惜しまざることなかれ

 

道元『正法眼蔵随聞記』

 

【意味】
ときには命を賭けるほどの気持ちを持って、努力しなくてはならないときもあります。だからといって病気の治療を怠ったり、ケガを放置するなど、命を粗末にしてはいけません。病気やケガを抱えながらも前向きに、素晴らしい仕事をしている人はたくさんいるのです。今の自分にできる範囲で精一杯の努力をする。それが大切なことでしょう。

やって見せ、説いて聞かせ、やらせてみ、ほめてやらねば、人は動かぬ

 

山本五十六『商法建造四摂法之巻模壁』

 

【意味】
指導する立場に立つと、自分の思い通りに動いてくれない人に苛立つこともあるでしょう。そんなときは、まず自分でやってみせて、しっかりと説明し、それから実際にやらせ、うまくいったら褒めるようにしましょう。指導者が動けば、部下も同じように動き、きちんと評価されることでやる気も高まります。そうすることで、指導者も部下もそれぞれの目標を達成できるようになるのです。

種まかずして 小判も逸歩も生える例なし

 

井原西鶴『日本永代蔵』

 

【意味】
花を育てるときは、種をまき、水をやり、雑草を取り……と細かく大切に世話をしてやらなくてはなりません。富や成功を望むときも同じです。そのために準備をしなくてはなりません。何もせずに、それらを手に入れられることはめったにないのです。富や成功を望むならば、その努力を惜しまないこと。そうすれば、大きく美しい花を咲かせることができるでしょう。

物に当たって砕けろ

 

松亭金水『閑情末摘花』

 

【意味】
何でもやってみなくては、どうなるかわかりません。成功するか、失敗するかはやる前にはわからないのです。ただ一つ言えることは、やらなければ、決して自分のものにはならず、成功しないということ。また、失敗して、そこから何かを学ぶことさえもできません。どんなことでもやらなければ、何も生まれないのです。当たって砕けて、初めて自分のものになることもあります。ですから先を恐れず、行動に出ましょう。

天下を司る人は、天下を救い養う役なり

 

足利尊氏『等持院殿御遺書』

 

【意味】
人を指導する立場になると大変な苦労を背負うことになります。なぜなら、自分のことは後回しにして、人のことを思い、尽くす必要があるからです。しかし、その苦労を乗り越えるだけの価値があるのです。人のことを思い行動すれば、それは自分の幸せとなって返ってきます。指導者が一人でも多くの人のことを考えて行動すれば、それだけ指導者にとって大きな幸せとなり、自分の夢を実現していく道につながるのです。

 

 

 

改めて益なき事は、改めぬをよしとするなら

 

吉田兼好『徒然草』

 

【意味】
欠点や失敗に気づいたとき、すぐに直したいと焦ることがあるかもしれません。欠点や失敗をよい方向に改めようという気持ちは大切です。しかし、一つひとつの欠点や失敗を無理に改めても、自分にとっても他人にとっても、それほどよい結果が出ないのなら、過大に考え込まなくてもよいかもしれません。失敗を悔やんでくよくよするよりも、今自分が持っている力を生かしていくことを考えてみましょう。その方が自分も周りもよい方向に進むことができます。

勝というのは、味方に勝事なり

 

山本常朝『葉隠』

 

【意味】
成功を収めるためには、仲間との間でも妥協せずに、真剣に物事に当たる必要があります。それが味方に勝つということです。そして味方に勝つためには、自分自身が、妥協しようとする弱い心に勝たなくてはなりません。弱い心は柔弱な体から生まれます。気力でもって柔弱な体を鍛えようとすることが、弱い心に打ち勝つことにつながるのです。まずは体を鍛えようとする気力を持つこと。それが成功につながるのです。

 

人を用ゆる道は、その長所を取りて短所はかまわぬことなり

 

荻生徂徠『太平策』

 

【意味】
人を指導する立場に立ったとき、仕事をうまくこなして欲しい気持ちから、相手の短所や苦手とするところばかり気になってしまうかもしれません。しかし、苦手なところを直す指導ばかりしていると、相手を萎縮させてしまい、その長所を生かすことができなくなることも多いのです。人を指導するときは、長所だけを見るようにしましょう。そうすれば、その人の力が最大限に発揮され、短所も気にならなくなるのです。

あやまちは安き所に成りて、必ず仕る事に候

 

吉田兼好『徒然草』

 

【意味】
難しことや危ないことをするときは、どんな人でも慎重になって、失敗したりしないよう気をつけるものです。ですから、そんなときは案外、失敗が少ないものです。むしろ気をつける必要があるのは、誰にでも簡単にできるようなこと。そうしたことほど安心して、気を抜いてしまい、失敗するものなのです。簡単なことでも一つひとつ丁寧にこなしていくことで、夢の実現はより着実なものとなるでしょう。

皮を切らせて骨を切る

 

山本常朝『葉隠』

 

【意味】
目標や夢をかなえるために、自らを危険にさらしたり、何かを失わなくてはならないことがあるかもしれません。それは想像以上の大きな痛手や苦しみをともなうこともあるでしょう。ですが、失うもの以上に大切で、夢の実現のために欠かせないものを得られるならば、ときには捨て身で敵に挑む覚悟も必要です。そうすることで強敵を倒し、大きな成果を得ることもできるのです。

勝つことばかり知りて負くるを知らざれば、害その身に至る

 

徳川家康『東照公遺訓』

 

【意味】
失敗することなく、いつも成功していたいという気持ちは誰にでもあるでしょう。ですが、成功ばかりがよいこととは限らないのです。成功は成果や自信をもたらしますが、それだけでは現状に満足して成長が止まってしまうことも。一方で失敗はつらいものですが、そこから多くを学び、創意工夫の機会を得て、自分の幅を広げていくことができるのです。失敗も成長には必要なもの。まっすぐ受け止め、生かすことで、大きな成功へ近づいていけるのです。

一道万芸に通ず

 

宮本武蔵『五輪書』

 

【意味】
一つのことに感銘に取り組んでいるとき、このままこの道に進んでいいのか、ほかのこともやっておいた方がよいのではと不安になるかもしれません。ですが、そんな不安は気にしてくても大丈夫です。一つのことに全力で取り組み、それを完全に体得したとき、その根本となる能力や技術がほかのことにも生かせるのに気づくはず。一つの道を極めることは、同時にすべての道を開くことにつながるのです。

必ず死せんと戦えば即ち生き、必ず生きんと戦えば即ち死す

 

勝田祐義『金言童子教』

 

【意味】
自分はどうなってもいい、それほどの強い気持ちで行動を起こせば、成功をつかむことができるでしょう。それは捨て身の覚悟が、どんな難関をもくぐり抜ける力を引き出してくれるからです。そうした覚悟もなく、中途半端な気持ちで行動を起こしてしまうと、実力を十分に発揮できず、成功はおぼつきません。成功するかどうかは、気持ちの持ちようで決まるのです。

 

まけてのく人をよわしとおもうなよ 知恵の力の強きゆえなり

 

高杉晋作『贅語日記』

 

【意味】
あきらめず、努力し続けることも大切ですが、まったく勝つ見込みのないことに取り組んで、必要以上に体力や気力を消耗するのも避けたいもの。それが自分のためにならないと思ったら、一度退くことも得策なのです。知力を働かせて、退くべきときに潔く退く。それも自分の道を進むうえで必要な力なのです。

主人は一家の模範なり

 

安田善次郎『安田善次郎翁家訓の銘』

 

【意味】
リーダーは仲間の模範となる存在です。その人が目標のために懸命に働けば、仲間も同じように努力します。倹約に努めれば、誰も無駄なことはしなくなり、仲間のために行動すれば、勝手なことをする者もいなくなるでしょう。そしてリーダーが誠実であれば、ほかの仲間も信頼し合い、強い絆で結ばれていくのです。仲間たちに望むことがあるなら、リーダが率先して行動で示すことが大切です。

大敵と見て恐るべからず、小敵と見て侮らず

 

河竹黙阿弥『裏表柳団絵』

 

【意味】
大きな因縁を前にして不安になり、ひるんでしまうこともあるでしょう。また、簡単そうに見えたことで思いがけない失敗をし、痛い目を見ることも。大切なのは、物事の難易に関わらず、いつでも真剣に取り組むこと。恐れすぎず、油断しすぎずを心がければ、大きなことも小さなことも着実に実現させていけるのです。

剣は心なり

 

島田虎之助(出典不明)

 

【意味】
剣は使いようによって、悪を助けるものにもなれば、善を生み出すものにもなります。この違いは、その剣を持つ人がどのような心を持つかによって生まれます。これはほかの道具、あるいは言葉や行動にもいえることで、自分がどのような心を持って、何のために使うかで、周りに与える影響も変わるのです。より多くの人の幸せを願って使えば、その道具はあなたの心を反映し、豊かな実りをもたらすことでしょう。